デイスキャFXの考え方
デイスキャFXの思想を確認します。思想というと大げさな表現かもしれません。デイスキャFXはどのような考え方と過程を経て作られたか、という内容です。
単に手法を学べば良いならば、書籍は不要ですし、インジケータも不要です。MT4のEAで自動売買にすれば十分でしょう。
しかし、自動売買では、長期的に見て期待通りの成果を出しづらいです。すなわち、相場状況に応じたトレードが必要だということになります。相場状況に応じた柔軟性を習得するには、デイスキャFXの考え方や成立の過程を知っておくのが近道です。
由来
デイスキャFXとは、デイトレードとスキャルピングを融合させた手法です。
トレードでは、1時間足、5分足、1分足の3つの時間足を使います。1分足を使いますから、スキャルピングです。
一方で、利益はデイトレードと同じくらいの大きさ(10pips~30pips)をコンスタントに狙っていく方法です。デイトレードに近いスキャルピングですので、取引頻度は低くなります。
「デイスキャFXを理解したけれど、1分足では忙しすぎて辛い」と感じる場合は、1時間足と5分足でも取引可能です。5分足で取引しますと、デイトレードになります。
デイトレード版などの応用形につきましては、取扱説明書で解説しています。基本形を習得したら、徐々に応用形にも挑戦してください。
応用形は、勝率が少し下がるかもしれません。しかし、取引回数を多くできます。この場合、1回当たりの利幅は数pips~10pipsあたりが基準になります。
デイスキャFXの対象者
デイスキャFXを学ぶにあたり、デイスキャFXが向いている人と向いていない人について確認しましょう。
デイスキャFXが向いている人
自分が納得している手法を持っていない
自分が納得している手法を持っていない場合、仮にその手法が優秀だったとしても、期待通りの成績を収めることは難しいでしょう。
利食いできても、「もっと大きな利幅を取れたのではないか」と考えて、余計な行動をしてしまうかもしれません(今のままで良いのに)。あるいは、連敗すると、「今後も負け続けるかもしれない」と考えて、やはり余計な行動をしてしまうかもしれません。
そのような場合、デイスキャFXを学ぶことにより、納得の手法を手に入れられるかもしれません。
相場環境がわからない
相場環境(為替レートが上昇するか下落するか)が分からない、と分かっているということは、既に繰り返しFXに取り組んできたということでしょう。
FXを全くやったことがなければ、相場環境について考えることさえないでしょう。
デイスキャFXは、相場環境の把握を重視した方法です。相場環境を掴むのが難しいと感じる場合、デイスキャFXが力になれるかもしれません。
スキャルピングでは勝てないとわかった人
デイスキャFXはスキャルピングなのに、スキャルピングで勝てないと分かった人に向いているとは、どういうことでしょうか。
スキャルピングのイメージは、1日の取引回数が数十回~数百回という感じかもしれません。そして、1取引で得る利幅は1pip~数pips程度という感じでしょうか。
この状況で、スプレッド(実質的な手数料)は0.3pips~数pipsです。利幅とスプレッドの大きさを比べると、スプレッドが占める大きさが巨大すぎます。
すなわち、最終的に負けてしまいます。
そこで、デイスキャFXの登場です。スキャルピングなのに、デイトレード並みの利食いを狙うのを主軸にしています。そして、応用編で小さい利幅を狙います。こうして、スプレッド負けを防ぎます。
今よりもっと詳しく高度な技術を学びたい
デイスキャFXは、デイトレードとスキャルピングの融合です。また、数多くのインジケータを使います。
ただインジケータが多いというのではなく、使うのには、それぞれ理由があります。これらを学んで、スキャルピングの高度な技術を習得したいという場合、デイスキャFXが力になるでしょう。
デイスキャFXに向いていない人
一方、デイスキャFXは向かないかな、という場合もあります。いくつかの場合を確認しましょう。
FXを始めたばかりの初心者
デイスキャFXは、時間軸を3つ(1時間足、5分足、1分足)使いますし、インジケータも数多く使います。
FXは本当に初心者だという場合、取引する前に、学ぶ段階で参ってしまうかもしれません。ただし、そこは意気込みでカバーできます。
- 自分の好きな時にすぐ取引できると思ってる方
- 一瞬でお金を稼げると思ってる方
- このツールを使えばすぐに稼げると思ってる方
- ルールが守れない方
この4つの例のうち1つでも当てはまる場合は、残念ながらデイスキャFXで成功を収めるのは難しいでしょう。
簡単にいつでも一気に稼げる方法が本当にあるならば、その方法が世界中で使われて、他の手法は全く見向きもされないことでしょう。しかし、世の中には無数の手法が存在し、それぞれが優位性を競っています。
ということは、どの手法にも一長一短があるということです。デイスキャFXのデメリットを挙げるとすれば、「習得するのに努力が必要だ」ということです。
ツールですぐに稼げる、一瞬で稼げる、といった考え方をもってデイスキャFXを学ぶと、いつまでたっても成功しない結果になることでしょう。
取引可能な頻度(見込)
デイスキャFXを使うと、どれくらいの頻度で取引可能でしょうか。これは相場次第のため、あらかじめ確定的に書くのは難しいです。
基本形は、トレードの確実さを追求しています。その分だけ、取引できる回数は少なくなります。10通貨ペアをMT4に表示する場合、1日で5回から10回程度のシグナル発生頻度になる見込みです。
実際には、毎日長時間取引するのは大変です。このため、1日数回くらいの取引が基準になるでしょう。
なお、応用形を習得しますと、取引可能回数を大きく増やせます。1分足で繰り返し取引することも可能になります。
様々な応用形まで使いこなせるようになり、デイスキャFXが皆様の期待に応えられることを期待しています。
次のページでは、デイスキャFXが完成するまでの道のりを確認しましょう。